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厚いもの、厚い部分を縫うときのコツ  ~ミシン修理専門ZigZagのブログ~

ずいぶん秋が深まってきましたね!
朝晩は寒いくらいに。

今朝は奈良市内のお客様からご依頼いただいて、
空気がすがすがしい時間帯にお邪魔してきました。

途中、平城京跡を抜けるときは風が気持ちよかった~

さて、日頃お客様から相談いただく中で、多いお困りごとの一つが、厚物を縫うこと。
さらに薄い部分から厚みのある部分に縫い進めるときの段差。

厚いものを縫うコツ

厚みのある部分を縫うのに困ったら

縫い代の重なった部分とか、カバンの持ち手の縫い付け、苦戦された経験はみなさんお持ちだと思います。

今日は、その解決方法をいくつかまとめてみたいと思います。

 

〇厚みのある部分があるときは、ミシンの縫い目を長めに設定

ちょっとお家にある既製品のバッグやエプロンなどを見てください。
その多くの縫い目は、普段お使いのミシンの初期設定の縫い目の長さより長くないですか?
とくに帆布バッグなど厚手の生地のものは3.5mm~4mmぐらいの長めの目で縫いあげられていると思います。

厚物や段差を縫うとき、ミシンの送り目が細かいと、生地の重さや硬さで布をしっかり送ることができず、同じところを何度も縫ってしまうという現象が起きやすいです。
(生地がすべってる感じ)

そこで縫い目を長くしてやると、生地が進みやすくなって段差や厚みを克服しやすくなります。

ただ、それだけだと生地が滑る現象は残っているので、とくに段差を乗り越えながら縫うときは、目打ちなど先のとがったもので送りを助けてやります。
生地を押さえている押さえ金の左脇、ギザギザの送り歯の横あたりを目打ちで押さえてあげて送り歯の力がしっかり布に伝わるようにしましょう。(詳しくは後で書きます。)

厚みの部分だけ縫い目を長くするという方法もありますが、縫い目の長さがバラバラだと、なんだか気になってしまう(個人の感想ですが・・・)のでイマイチですね。

家庭用ミシンなら縫い目の長さ3.0か3.5でいいかな。
職業用なら3ぐらいで。

〇押さえ金の圧力を強めにする

小型の家庭用ミシンだと機能的に省略されている場合も多いですが、布押さえの圧力を調整できるミシンであれば、強めに設定しましょう。
ミシンの押さえ圧力調整

ミシンによって位置が違います。ないものもあります。

ただ、縫い目に沿ってシワが寄ってしまうのは押さえすぎです。
前述した目打ちで助ける方法(後半参照)とどちらがいいか試してみてください。

ときどき、薄物ほど強くしなきゃ、と逆に考えられてる方おられます。ご注意を。

〇布の奥と手前を手でもってたるまないようにして送りを助ける


生地が進まない一つの理由
として挙げられるのが、押さえ金で押さえられた布を、送り歯で持ち上げてこする様に進めるときに起きる生地のごく小さなたるみです。

ほんの小さな尺取り虫のようなシワが送り部分で発生して生地の重なる部分生まれてしまい、進まない、針が通らないということが起こります。

生地の奥(ミシンの背中側)を左手で、生地の手前側(ミシンの正面側)を右手で持ち、生地がたるまないように軽く張ってやります。
ミシンの速度を落として、布送りのリズムに合わせるように布送りを「助ける」イメージで手を進めます。生地の奥と手前を持って、生地がたるまないようにして
くれぐれも奥、または手前だけに引っ張らないように。
針が反ったり、ひどいときには折れてしまったりしますので。

〇目打ちなどで送りを助ける

ベテランの縫い子さんを見ていると、結構これやってます。
首に先のとがった糸切ハサミをぶら下げていて、それで押さえる方とかもおられますね。

送り歯のギザギザがしっかり布をつかむのをたすける・・・そんなイメージです。
わりとしっかり押さえてますね。

〇ウォーキングフット(上下量送り押さえ金)を使う

たいていのメーカーが販売してますし、手芸店などでも共通品が出てたりします。
「ウォーキングフット押さえ」というのですが、これは上側にもギザギザの送り歯が付いていて、上下のギザギザで布を挟んで確実に送るという優れものです。
ちょっとガシャガシャ音がしますが、厚物以外にも送りにくいビニール素材や革、刺しゅうなどで凹凸のある生地など幅広く使えます。
お人によってはずっとウォーキングフットを付けっぱなしで縫われていることも。
ジグザグなども可能です。

ウォーキングフット

厚みのあるもの、硬いもの、ビニール、革、刺しゅう生地などに。

2,000円~3,000円ぐらいで手に入るので用意しておくといいですね。

〇より力の強いミシンを選ぶ

「普段から厚物を縫うことが多いし、そんなこといちいちやってられません・・・・」

そんな方は、ミシンの能力自体が、ご自身のやりたいことにあってないのかもしれません。

ミシンが布を送る力針が布を貫通する力というのはミシンの最も基礎的な能力です。
縫い目が多いとか、糸切が自動であるとかは付属要素でしかありません。

ZigZagでミシンをおすすめする場合は、まずこの2つのポイントから入っていきます。

そうですね、10万円ぐらいまでのミシンならば、1万円価格が上がるごとに2つの力が強くなっていくと考えていいと思いますね。

〇まとめ

厚地を縫うときの基本的な心掛けをまとめると

・縫い目を少し長めにする
・押さえ金の圧力を強くする
・ミシンのスピードをゆっくりめに
・送りのリズムに合わせて、送りを助ける
・ひっぱらない
・目打ちなどで送り歯を助ける

上の6つをやってみて、それでもだめならウォーキングフット、
頻繁に厚物を縫うのに困っているなら力の強いミシンを選ぶ。

こんな感じでほとんどは解決できると思います!


最後まで読んでくださりありがとうございました!

ミシンのことでわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。
ミシン修理専門ZigZag
京都府木津川市木津南後背25-51
https://mishin-zigzag.com/

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