ミシン針が原因で起こりやすい６つのトラブル～ミシン修理専門ZigZagのブログ～

ミシン針、最近はいつ交換しました？

ミシンの調子が悪いとき、意外と見過ごされやすいのが針の傷みです。
パッと見で何ともなさそうでも、微妙におかしいだけでトラブルの原因になることがあります。

そりゃあ、あれだけ高速で、糸を生地の中に通していく仕事をしているんだから、傷んでくるのも当たり前。
でも替えの針も乏しいし、せっかくかかってる糸を抜いてまた掛け直すのも面倒だし・・・・

いや、それどころか最初から疑われないことも多いです。（スリムだから目立たないのでしょうかｗ）

ここでは針が原因で起こりやすいミシンのトラブルを挙げてみたいと思います。

目飛びとは、縫い目が突然長くなったり、ジグザグや裁ち目かがりでところどころ直線になってしまうこと。
ミシン目の目飛び
これは針が反っていると起こります。

家庭用ミシンなら向かって手前側に、職業用・工業用ミシンなら向かって左側に反ってしまうと、釜との距離が離れすぎて釜が針から糸を受け取れなくなっているためです。
さらに反り方が強いと、まったく下糸を拾わなくなります。

針の取り付け方にも注意。
しっかり上まで差し込んで留めること。きちんと取り付けられてないために針穴が少し下にずれていても目飛びは起こります。
職業用・工業用ミシンの場合は針の穴の向きにも注意。

これも針が反っていると起こる現象です。
１とは逆で、家庭用ミシンなら向かって奥側に、職業用・工業用ミシンなら向かって右側に反ってしまうと、釜との距離が近づきすぎて接触してしまい、そこで糸が切れてしまいます。
さらに反りが強いと、釜が強く当たって針が折れてしまいます。

針の取り付け方も１と同じ。とくに職業用・工業用ミシンの場合は針の穴の上側のえぐれが右側に来ていないと釜が接触して糸が切れます。

たくさんの生地を縫ったり、厚い生地を縫ったり、待ち針を縫ってしまったりしたときに、針の先が傷んでしまうことがあります。
縫っている最中、針が生地に刺さるたびにプチッと音がするなら、新しい針に交換してください。

先端が少し曲がってしまっていたりすると生地を押し込んでしまって生地が穴にくい込むこともあります。
※くい込みに関しては上糸のかかり具合のトラブルも多いです。

職業用ミシンはDB針（頭が丸い針）を使っているものが多いです。
（最近のブラザーミシンなどは家庭用HA針を使っているものもあります。）
誤って家庭用ミシンのHA針を使うと、返し縫いがうまくできない、もつれてしまうことがよく起こります。
針の長さが違うので起こるトラブルです。

縫えているけど、やたら縫い目と縫い目の間の針穴が目立ってつっているように見える。
これは針と糸の組み合わせがアンバランスな時に起こります。

針の太さが太いのに細い番手の糸を使っていると、生地に空いた針の穴に対して糸が細いため穴が目立ってしまっていることが原因です。
基本的には以下のような組み合わせがよいでしょう。

60番の糸（普通地用）⇒　11番（＃１１）の針
40番・50番の糸　⇒　14番（＃14）の針
90番の糸（薄地用）　⇒　9番（＃9）の針
20番・30番の糸　⇒　16番（＃１６）の針

ややこしいのですが、糸は数字が小さくなるほど太く、針は数字が小さくなるほど細くなります。

針が原因で起こりやすいミシンのトラブル
６．糸がそそける、痩せる

上糸が何かに擦れて削れるようになって細くなっていき、最後には切れてしまう症状。
これは糸に対して針が細すぎることが原因です。

針が細くなるほど、針の穴は小さくなるので、そこに太い糸を通していると糸が削られていくのです。
５で上げた針と糸のバランスを見直してください。

※針が落ちる穴のキズが原因になることも多いです。

以上、主な６つの症状を挙げてみました。
買い置きがなかったり、糸掛けのし直しが面倒だったりで後回しになりがちなミシン針ですが、とても重要なポイントなので、いつでも交換できる準備をしておくといいですね。

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